Inno Setup 1.3.26 Japanese version ReadMe File This Document is written in Japanese (SJIS). ************************************************************************ ソフト名称:Inno Setup 1.3.26 Japanese version (日本語訳版) ジャンル :インストーラ作成ソフト 公開日  :2001/5/11 ファイル名:isetup-1.3.26-ja.zip 作成者  :オリジナル(メッセージが英語) は Jordan Russell氏      :日本語訳の作業は S.Yam こと 山下誠二 種別   :フリーソフトウェア(ソースコード改変、再配布自由) ************************************************************************ 【はじめに】  このパッケージに含まれるファイルは、Jordan Russell氏が制作されたインストー ラ作成ソフト Inno Setup 1.3.26 を僕が独自に日本語化したものです。  Inno Setup は、Delphi という言語で作成されていて、すべてのソースコードが 公開されています。  Jordan Russell氏のサイトで配布されているバイナリ・パッケージのメッセージ ファイル(*.isl) を日本語訳し、日本語のフォントを指定しただけでは、表示領域 が狭くて日本語のメッセージが表示しきれない箇所があるなどの問題があります。  そのため、きちんと日本語化して使用するためには、画面のデザインを調整する などソースコードに修正をしなければならず、開発環境が必要となります。  Delphi をお持ちでない方にも、広く Inno Setup を使っていただきたいと思い、 僕のできる範囲で日本語化し、配布することにしました。 ※本家のプロジェクトとはまったく関係なく、僕が個人的に使用したくて、日本語 訳しました。 【インストール方法】  まず、オリジナルの Inno Setup 1.3.26 をインストールしてください。以下の URL からダウンロードできます。 http://www.jrsoftware.org/isdl.htm  圧縮ファイル(isetup-1.3.26-ja.zip) は、ディレクトリつきで適当なフォルダ に解凍してください。  解凍されたフォルダの innosetup フォルダにあるファイル setup.e32 compil32.exe を、Inno Setup をインストールしたフォルダにある同名のファイルと置き換えて ください。  Japanese.isl は、オリジナルのメッセージファイル(Default.isl) を日本語訳 したファイルです。これも、Inno Setup をインストールしたフォルダにコピーし てください。  以上で準備は完了です。ファイルのコピーが終わったら、解凍されたファイルは 削除しても問題ありません。 【使用方法】  スクリプトファイル(*.iss) の [Setup] セクションに、 MessagesFile=compiler:Japanese.isl という 1行を入れることで、作成したインストーラのメッセージが日本語化されま す。ファイルをコピーしただけで、スクリプトにこの行を記述しないと、英語メッ セージのままで変わりませんので、注意してください。  AppName, AppCopyright (背景に表示されるアプリケーション名、著作権表示) についても、日本語を使用することができます。日本語を使用するときは、フォン トを「MS Pゴシック」等に変更してください。フォントは、Japanese.isl また はスクリプトファイルで設定することことができます。 <Japanese.isl を修正するとき>  初期状態では、Japanese.isl の [Message] セクションで ;_TitleFont=MS Pゴシック,29 ;_CopyrightFont=MS Pゴシック,9 とコメントされています。行頭のセミコロンを取ることでアプリケーション名、著 作権表示で日本語が正しく表示されるようになります。 <スクリプトファイルで設定するとき>  [Messages] セクションを用意して、以下のように修正してください。 [Messages] _TitleFont=MS Pゴシック,29 _CopyrightFont=MS Pゴシック,9  スクリプトの記述方法やコンパイル方法など、使い方の詳細については、オリジ ナルの Inno Setup に含まれるヘルプファイルなどに記載されていますので、そち らを参照してください(英語で記述されています)。 【ソースコードについて】  ソースコードを修正する場合は、以下の手順に従ってください。  まず、オリジナルのソースコード(issrc-1.3.26.zip) を入手して、適当なフォ ルダにディレクトリつきで展開してください。  ソースコードは、以下の URL から入手できます。 http://www.jrsoftware.org/isdl.htm  圧縮ファイル(isetup-1.3.26-ja.zip) を展開したフォルダの src\innosetup フォ ルダに含まれるファイル CompForm.dfm CompOptions.dfm INSTALL.dfm MAIN.dfm NEWDISK.dfm SELDIR.dfm WIZARD.dfm Main.pas Wizard.pas を、オリジナルのソースコードを展開したフォルダの Projects フォルダに上書き コピーしてください。  ユニットファイルの変更箇所を知りたいときは、Main.diff.txt, Wizard.diff.txt をご覧ください。このファイルの中身は、diff (-c) を使って出力したものです。  コンパイル作業は、Delphi 3.1 Professional + メンテナンスリリース - 1 を 使用しました。Delphi 2, 4, 5 の環境でもコンパイルできます。  Delphi 5 でコンパイルしてもよかったのですが、インストーラはファイルサイ ズが少しでも小さい方がよいだろうと思い、Delphi 3.1 を使用しました。ちなみ に、Delphi 5 と比較すると、約100KB ファイルサイズが小さくなります。  尚、同梱のファイルは、Inno Setup と同じ作者 Jordan Russell氏の StripReloc を使用して、ファイルサイズをさらに約20KB 小さくしています。 【変更点】  メッセージを日本語訳すると、もともとの画面のデザインのままでは、領域が小 さくて文章が入りきらない箇所もあったため、ラベルやボタン等の大きさ・位置を 調整してあります。  メッセージのうち、エラーメッセージの一部は、日本語に訳すと違和感があるの で、英語のままにしてあるものもあります。  日本語化のための画面のデザインの変更以外の部分で、若干機能の変更点があり ます。変更点は、以下の通りです。 ・インストーラ実行時に表示される背景のウィンドウの位置・サイズを変更できな いようにした。 ・AppName, AppCopyright で、文字列中に日本語(全角) の文字が含まれている場 合は、フォントを斜体にはせず太字の属性のみ付加するようにした。  尚、Inno Setup Compiler のメニュー、表示されるメッセージ、オプション画面 の項目、ツールバーのチップヘルプについては、日本語に訳していません。スクリ プトの日本語の表示・入力はできるように、エディタ部のフォントは変更してあり ます。 【My Inno Setup Extensions について】  Martijn Laan氏が Inno Setup の機能を大幅に拡張した My Inno Setup Extensions というものを公開しています。こちらも 1.3.25 に対応する日本語メッセージを用 意しました。My Inno Setup Extensions は、以下の URL で公開されています。 http://www.wintax.nl/isx/ (注) 2001年5月10日現在、My Inno Setup Extensions 1.3.26 というバージョンは 公開されていません。2.0.9 が公開されているため、今後も公開されないか もしれません。  まず、オリジナルの My Inno Setup Extensions 1.3.25 をインストールしてく ださい。  圧縮ファイル(isetup-1.3.26-ja.zip) を解凍した場所の isxフォルダ以下に日 本語化に必要なファイルがあります。 SetupClassic.e32 SetupModern.e32 Compil32.exe を My Inno Setup Extensions をインストールしたフォルダに上書きコピーしてく ださい。また、 JapaneseIsx.isl を My Inno Setup Extensions をインストールしたフォルダにコピーして ください。解凍した場所の innosetupフォルダにある Japanese.isl も My Inno Setup Extensions をインストールしたフォルダにコピーしてください。  スクリプトファイル(*.iss) の [Setup] セクションに、 MessagesFile=compiler:Japanese.isl, compiler:JapaneseIsx.isl という行を入れることで、作成したインストーラのメッセージが日本語化されます。  AppName, AppCopyright (背景に表示されるアプリケーション名、著作権表示) で日本語を使用するときは、前述「使用方法」の説明を参考にして、フォントを 「MS Pゴシック」等に変更してください。  My Inno Setup Extensions のスクリプトの記述方法やコンパイル方法など使い 方の詳細については、My Inno Seup Extensions に同梱のドキュメントなどを参照 してください(英語で記述されています)。  ソースコードの差分は、圧縮ファイル(isetup-1.3.26-ja.zip) を展開したフォ ルダの src\isx フォルダに含まれるファイルです。Inno Setup の場合と同様に、 以下のファイルを Projectsフォルダに上書きコピーしてください。 CompForm.dfm CompOptions.dfm INSTALL.dfm MAIN.dfm MAIN.PAS NEWDISK.dfm SELDIR.dfm Wizard.Inc WizardClassic.dfm WizardModern.dfm  ユニットファイルの変更箇所については、Main.diff.txt, Wizard.diff.txt を ご覧ください。  My Inno Setup Extensions の Webサイトで配布されているソースコードは、 Inno Setup のソースコードからの差分のみ含まれているようです。それから、Inn erFuse Pascal のファイルも必要になります。Innerfuse Pascal のソースコード は、以下の Webサイトから入手できます。 http://www.innerfuse.com/  詳しくは、My Inno Setup Extensions のソースコードのパッケージに含まれる ドキュメントを参照してください。  Inno Setup のソースコードを展開 → My Inno Setup Extensions のソースコー ドを展開 → このパッケージに含まれる差分を上書き の順番で行ってください。 【注意事項】  くどいようですが、このソフトウェアを制作したのは、僕ではありません。日本 語化の作業をしたのが、僕です。  このパッケージに含まれるファイルの動作確認は、Inno Setup 1.3.26 を使用し て行いました。2001年5月10日現在、1.3系の最新版は、1.3.26 です。尚、同日現在、 次期バージョン 2.0系の正式版 2.0.9 が公開されています。  このパッケージに含まれるファイルは、現在の最新版あるいは異なるバージョン での動作は保証しません。  また、本家の Inno Setup のバージョンアップに伴い、常に Inno Setup Japanese version もバージョンアップすることは約束いたしません。 このことに関する苦情・問い合わせは、一切受け付けませんので、ご了承ください。 【免責】  このパッケージに含まれるファイルを使用したことで起きたいかなるトラブルに 対しても、私 S.Yam こと山下誠二は、一切責任を負いません。使用者自身の責任 の下でご使用ください。 【配布について】  配布条件は、オリジナルの Inno Setup のそれに準拠することにしたいのですが、 以下のように定義しておきます。  本パッケージの配布・転載は自由に行っていただいてかまいません。ソースコー ドの改変、二次生成物の配布、パッケージの内容を変更しての配布などの行為に対 して、特に制限は設けません。  ただし、オリジナルのものと区別できるように、配布パッケージのファイル名は、 オリジナルのパッケージのファイル名と異なる名前にしてください。  配布の際には、念のため、オリジナルの Inno Setup のライセンス情報も読むよ うにしてください。  Inno Setup の開発者や僕に迷惑となるような行為はしないでください。(意味不 明) 【著作権】  このパッケージに含まれるファイル(日本語化に必要なファイル) の作成は、S.Yam こと 山下誠二 が行いました。  オリジナルからの変更箇所に関して、著作権を特に主張するつもりはありません。 【サポート】  日本語化部分に関する問い合わせは、電子メールで受け付けます。技術的な質問 でも受け付けています。  メールアドレス(E-mail) は、 s_yam@na.rim.or.jp までお願いいたします。  Inno Setup Japanese version についての最新情報は、以下の Webページを参照 してください。 http://www.na.rim.or.jp/~s_yam/innosetupj/index.html  Inno Setup の機能などに関しての問い合わせは、ニュースグループ(英語) があ りますので、そちらで聞くのがよいと思います。詳しくは、本家の Webページを参 照してください。Inno Setup の作者、Jordan Russell氏の Webページの URL は、 http://www.jrsoftware.org/ です。最新版の Inno Setup についての情報もこちらを参照してください。  「英語が分からないし使い方が分からない」という方でお困りの方がいらっしゃ いましたら、僕 に問い合わせていただいてもかまいません。 できる範囲で回答いたします。  メッセージの翻訳の間違いなどありましたら、遠慮なく指摘してください。でき れば、正しい日本語訳も教えていただけたら助かります。  ご意見・ご感想などもありましたら、電子メールでお送りください。 【最後に】  僕は、Inno Setup は、非常に優れたインストーラ作成ソフトだと思っています。  当初、インストーラの作成に、Delphi に付属している InstallShield Express のカスタマイズされたものを使っていたのですが、これでインストーラを作ると、 異常にサイズが大きくなってしまい、プロバイダのディスク容量を圧迫して困って いたときに、存在を知りました。  Visual Basic で作成したアプリケーションのインストーラも、問題なく作成す ることができ、とても重宝しています。  開発された Jordan Russell氏をはじめ、多くの協力をされた方には、深く感謝 いたします。  ニュースグループを覗くと、日本人の方の発言があまりないようですが、興味を 持たれた方は、ぜひ投稿していただき、「日本でも使われているんだよ」とアピー ルしてほしいです。(実は僕も要望を聞いていただきました。)  今後とも、よろしくお願いいたします。 以上